災害が発生すると必ずと言っていいほど、電話回線がパンクし、
誰とも連絡が取れなくなります。今回の大地震発生時も、福島や
岩手の肉親や知人と連絡を取ることができないだけではなく、
遠く離れた関東地方や東海地方でも電話は一時的にまったく
利用できなくなりました。固定電話ですらつながらずに
不安にさいなまれた人が数多くいます。こんな状況下で、
意外と利用されていたのが「災害用伝言ダイヤル」でした。
NTT東日本が運用している災害用伝言ダイヤルは、大地震
発生から21日までに、すでに300万回を超える利用件数が
あったそうです。これまでにもっとも多く利用されたのは
2004年に起きた新潟県の中越地震の時で、この時が
約35万件だったそうなので、このままいけば10倍以上の
利用件数になることは間違いなさそうです。現在も福島や
岩手など、地震と津波が直撃した地域では電話がつながらない
といいますから、肉親や知人と未だに連絡がつかない方に
とっては是非とも利用してほしいサービスといえます。
電話番号171にコールし、自宅の電話番号などをキーとして
利用し、メッセージを登録するだけでOK。あとはふたたび
171にコールして自宅の番号を入力すればメッセージを
再生できます。もし、被災地で連絡が取れない肉親や知人が
入るのであれば、171にコールして連絡先の電話番号を
入力してみてはいかがでしょうか。
阪神大震災の後に開発され、それ以降、国内で起きた災害では
被災地の人々を救ってきた災害用伝言サービス。この実用性は
高く評価されており、現在では同様の伝言サービスがKDDI、
ソフトバンクテレコムなどでも提供されています。また、
携帯電話ではNTTドコモやKDDI、ソフトバンクモバイル
なども運営しています。